2015年8月26日水曜日

人食いバクテリア

今日の篠山市は台風一過のとても良い天気になりました。
風も涼しく秋めいてきました。
庭木の剪定は午後に終わりました。
一年に一度の植木の散髪です。
庭がすっきりとしました。
秋祭りの準備にはあとは稲刈りですが、これも間もなくです。
台風15号の風で傾いたのでちょっと大変そうです。


毎日新聞を読んでいるとこんな記事がありました。



人食いバクテリア:患者数が最多更新 今年、8月中旬で284人

毎日新聞 2015年08月26日 東京朝刊


「人食いバクテリア」になることがあるA群溶血性レンサ球菌=国立感染症研究所提供
「人食いバクテリア」になることがあるA群溶血性レンサ球菌=国立感染症研究所提供




 「人食いバクテリア」と呼ばれ、手足の壊死(えし)や意識障害を起こして死に至ることもある「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」の今年の患者数が8月中旬で284人となり、過去最多を更新したことが国立感染症研究所のまとめで分かった。高齢者が重症化しやすいため、感染研は、手足の腫れや激しい喉の痛みなど感染が疑われる場合は、早急に医療機関を受診するよう呼びかけている。
 感染研によると、年間の患者数は昨年が273人で調査を始めた1999年以降で最多だった。今年は8月16日時点で既に上回っており、都道府県別では東京45人、大阪28人、神奈川20人、千葉、兵庫両県各15人−−の順に多かった。
 同感染症は87年に米国で見つかり、日本では92年に初めて報告された。主な原因菌の「A群溶血性レンサ球菌」は特別な細菌ではなく、へんとう炎やとびひ、皮膚炎などを起こすが、通常は抗菌薬で治療できる。症状がないまま喉などに保菌している子どももいる。
 だが、傷口などから細菌が体に入ると、重症化する場合がある。初期症状は手足の痛みや腫れ、38度以上の発熱などだが、進行は速い。筋肉や筋膜を壊死させたり、血流に乗って全身に回り多臓器不全などを引き起こしたりする。発症して数十時間以内にショック状態で死ぬこともある。
 東京女子医大の菊池賢教授(感染症学)は「劇症化は30代以降、特に60代からが多く、その理由は不明な点が多い。傷や水虫から細菌が体に入る高齢者がいるので周囲も注意してほしい」と話している。【千葉紀和】





「人食いバクテリア」
耳にしたことはありましたが身近なものだとは知りませんでした。
人食いバクテリアと呼ばれる主な菌は2種類。
A群レンサ球菌とビブリオ・バルニフィカス(Vv菌)

この菌がひきおこすのが「劇症溶連菌感染症」
症状は、38℃を超える・おう吐・発熱・のどの痛み・筋肉痛・傷口の痛みや腫れ。
初期症状は風邪に似ています。
のどの痛みはかなりの激痛になるようです。
感染して発症すると、筋肉や脂肪を短時間で浸食して約30%の確率で死に至らしめます。
感染の報告が多い年齢は30代以上。


A群レンサ球菌はどこにでもいる菌のようです。
全体の2~3%の人はのど等に日常的に保持してるそうです。
この菌がおこす最も普通の疾患は小学生に起こる咽頭炎。そして扁桃炎、皮膚のおでき。
まあよくある症状ですがこの菌が傷口などから体内に入ってくるとやっかいなことが起きることがあるようです。

ビブリオ・バルニフィカスは海の沿岸での発症報告が多いようです。
こちらも経口または傷口からの感染。
夏場に海産物を生食することにより発症すると考えられているそうです。


この「劇症溶連菌感染症」は劇症型と言われるように、発症してから瞬く間に症状は悪化していくようです。
タイムリミットは48時間。
でも妊婦さんの場合は24時間以内だそうです。


予防法は、手洗い・うがい・マスクの着用。
A群レンサ球菌は喉から感染することが多いと考えられているようです。
この劇症溶連菌感染症の予防にかぎらず、手洗い・うがいは習慣にした方が良いですね。


A群レンサ球菌、ビブリオ・バルニフィカス以外にも劇症溶連菌感染症をひきおこす人食いバクテリアは存在するようです。
エロモナス菌や大腸菌群。
湖水・河川・井戸水・土壌・植物などに分布しているそうです。
こういう所に行ったり、なにかに触ったりなどしたらやっぱり手洗いですね。

たとえば遊びに行って魚を触ってそのままの手で何かを食べるということはまずしないとは思いますが、やっぱり手洗いはきちんとした方が良いですね。


ただ気になるのは感染者数の急激な増加です。
どうして近年こんなに増加したのかはまだわかっていないようです。