2015年5月9日土曜日

露の干ぬ間

午前中から少しづつ空が明るくなってきてお昼過ぎには晴れ間も出ていましたが、夕方になって空が暗くなってきました。
雨になりそうな空です。
明日は猫のカブクの寝具?やラグマットなどを洗濯しようと思ってますが空模様がきになります。


こうしてブログを書いていると文章って難しいなと思います。
今は山本周五郎さんの「つゆのひぬま」を読んでいます。
この本を読むのは2回目だと思います。
祖父が購入したのか父が購入したのかわかりませんが古本って感じです。
値段も\360。消費税がないころの本です。
9編をおさめた短編集なんですが。話の内容は江戸時代の人情話がおおくそれぞれ面白いです。

でもなふぉにがいちばんびっくりするかというと日本語です。
今では使う人がいない表現や慣用句、言葉が出てきます。
一昔のほうが言葉の数や語彙がすごく豊かなようにも思えます。
まだ書き言葉の名残があるからなのでしょうか。

それにこれは山本周五郎さんの特徴なのかもしれませんが句読点の使い方が面白いです。
京極夏彦さんが終戦直後を舞台にした小説を書かれています。
その当時の言葉や単語が出てきますが、文章は現代のフォーマットです。
でも山本周五郎さんのは当たり前ですがそのまま当時(1920年代~1960年代)のフォーマットなので、今とは違うその形がとても新鮮で面白いです。



「つゆのひぬま」山本周五郎



「つゆのひぬま」とは「露の干ぬ間」と書くんですね。
露は朝露のことのようです。
意味は、「朝露が蒸発するまでのほんのわずかな間」
「ほんのひととき」ということのようです。
こういう表現の仕方は良いですね。



「つゆのひぬま」を読み終えたらまた山本周五郎さんの「ながい坂」を読み返そうかなと思っています。
初めて「ながい坂」を読んだ時は夢中で読み進めました。
この小説もすごく良い小説だと思います。


「ながい坂」山本周五郎